「カラコンの色が目についた」などのトラブルを聞いたことがある方もいるでしょう。カラコンの色素には鉄やチタンなどの金属が含まれており、角膜に着くことで眼障害を起こす危険性があります。
特に海外製のカラコンなど、日本国内の安全基準を満たさないカラコンは注意が必要です。今回は、カラコンで目に色がつく色素沈着による影響や安全なカラコンを選ぶポイントについて詳しく解説します。
カラコンの着色剤によるトラブルが問題に
カラコンのトラブルの一つに着色剤による色素沈着があります。カラコンのレンズに使用されている着色剤が角膜に付着してしまう症状です。見た目では分かりにくいですが、小さな金属が角膜に付着し、痛みなどの症状を引き起こすケースもあります。
色素沈着が原因で眼障害を引き起こす危険性もある
角膜の表面にカラコンの色素である金属が付着すると痛みや充血などの症状が見られます。中には自覚症状がなくトラブルが発生しているケースもあります。装着中の違和感や異常を感じたらすぐに使用を中止し、眼科を受診してください。
また、カラコンの色素が付着している部分や漏出して削り取られた部分は表面が凸凹しており、角膜表面に傷をつけやすくなります。角膜表面に傷がつくと細菌やウイルスが侵入し、炎症を起こす危険性があります。カラコンの色素が原因で起こるトラブルだけでなく、細菌感染症などの眼障害を引き起こす可能性もあるのです。
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消費者庁も注意喚起を行なっている
令和3年の消費者庁が発行しているニュースリリースでは、カラコンによる眼障害について注意喚起を行なっています。事故情報データバンクには平成28年から令和3年までの約5年半にカラコンによる事故情報が75件寄せられており、治療に1ヶ月以上を要したケースも含まれています。
カラコンによる色素沈着や角膜炎などの眼障害による報告も増えており、定期的な眼科受診や正しい取り扱い方法を理解することが大切です。
参考元：消費者庁ニュースリリース
安全なカラコンを選ぶポイント
カラコンによる眼障害を防ぐためには、安全なカラコンを選ぶ必要があります。現在、国内で販売されている安全基準を満たしたカラコンには、「高度管理医療機器承認番号」が記載されています。カラコンは高度管理医療機器に分類されているため、「医療機器」として扱われているのです。
日本国内の安全基準を満たしたカラコンには「高度管理医療機器承認番号」が記載されているので、購入の際はチェックしましょう。個人輸入した海外製のカラコンに関しては、安全基準を満たしていない商品もあるため使用には注意が必要です。
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カラコンの着色部分の製法を知っておこう
安全なカラコンを選ぶ方法として、「高度管理医療機器承認番号」を確認する方法をお伝えしましたが、着色部分の製法についても知っておきましょう。カラコンの着色製法によっては、色素漏れを起こす危険性もあります。色素漏れの危険性を避けるためにも安全な製法を解説します。
カラコンの着色製法は4つ
カラコンの着色製法として、以下の4つの方法があります。
- スピンキャスト製法：回転中に着色料を流し込みレンズの中に閉じ込める方法
- キャストモールド製法：1枚のレンズの中に色素をとこめる方法
- セミキャストモールド製法：レンズ表面に着色してポリマー素材でコーディングする方法
- サンドイッチ製法：2枚のレンズで着色部分を挟み込み1枚のレンズに仕上げる方法
それぞれの詳しい製法については、下記の記事で解説しています。
安全な製法と色落ちのリスクは？
カラコンの着色方法として4つの製法がありますが、サンドイッチ製法が最も安全な製法になります。その次に安全なのがセミキャストモールド製法です。着色部分が直接目に触れないため、色素沈着などの危険性が軽減されます。
キャストモールド製法は1枚のレンズに色素が閉じ込められた方法ですが、擦ると色落ちをする可能性があります。ワンデーカラコンに使用される製法であり、擦り洗いをする場合は注意が必要です。
カラコンのトラブルを防ぐためには眼科を受診しよう
カラコンで目に色がつく色素沈着による影響や安全なカラコンを選ぶポイントについて詳しく解説しました。カラコンの色素にはチタンや鉄などの金属が含まれており、角膜に付着すると眼障害を引き起こす危険性があります。
カラコンは「医療機器」に分類されており、正しい取り扱い方法を理解しておくことが必要です。カラコンのデザインだけでなく、着色製法などにも注目して探してみてくださいね！
カラコン使用中に違和感や痛み、充血などの症状が現れたら放置せず、できるだけ早く眼科を受診してください。目の健康を守りながらオシャレを楽しみましょう♪
